この度、解禁となった兼重監督のインタビュー映像は、クランクインから、玄関で一樹(井ノ原)が息子・虹輝(道枝)にお弁当を渡すメイキングシーンより始まる。井ノ原の印象について、監督は「まず、お弁当作りそうじゃないですか。そして、真面目ですね。陰の努力を惜しまない人」と井ノ原を絶賛した。ここでは、井ノ原が卵焼きを作る練習を後ろから道枝が見守っているメイキング映像も映し出される。
また、井ノ原と現場で話し合い、作品を共に作り上げていたようで「 (井ノ原は)毎日何か(アイデア)を持って、現場に来てくれる人で、『監督このセリフなんだけど』とか『ストーリー的にここはこうした方がいいんじゃないか?』とか、提案してくれてやっていった感じです」と明かした。
一方、一樹の息子・虹輝を演じた道枝の印象について、「この話をいただいた時に彼の顔しか浮かばなかった。圧倒的な透明感と、17、18歳でしか出せない危うさみたいな。会った瞬間、この子で間違いないなと思った」と監督のイメージ通りだったことを明かしている。また福島での撮影では、原作者・渡辺俊美が東日本大震災で人生観が変わったことを受けての演出を説明する監督と、真剣に聞く井ノ原の姿も。
さらに、本作に込めた想いについて、「親子の絆や、当たり前のことが当たり前じゃないということを去年撮影していた時も思っていたんですね。今年こういう風にコロナ禍になって、尚更それが強く感じられるというか。この作品を観てくださった方が何気ない日常って素晴らしいんだよということを感じて、(劇場から)お帰りいただければと思います」と、語っている。